新型コロナウイルスの影響で、実店舗からECサイトを作ってオンライン店舗に移行する方も多くなってきています。国も推奨しておりECサイトを制作するための補助金や助成金が多く公募されています。
このような状況の中、実際にECサイトの立ち上げを検討しているかたも多くいます。
ECサイトを成功させるには、大手を見習うべきという方も中にはいます。確かに、使いやすい操作性や画面の見やすさなど見習うべき点はあると思います。
しかしよく考えてください。大手と同じようなことをやっても、絶対に成功できません。なぜならば、すでに誰もが知っているAmazonと同じことをやっても、あなたのECサイトでは買うメリットがないからです。
そもそも価格や品揃えを大手と同じにするには現実的ではありません。
それではどのようにしたらよいでしょうか?
今回は、これから立ち上げるECサイトを成功させる以下の3つの秘訣について解説
していきます。
- 他にはない専門店にする
- ターゲットを絞り込む
- 独自のサポートに力を入れる
目次
なぜ人々はAmazonでモノを買うのか?その4つのポイントとは?
ECサイトを作る際に必ず思い浮かぶのはAmazonではないでしょうか?
あのような誰もが知っている人気サイトのように作りたいと思うかもしれません。
人気の理由は、商品数が圧倒的、配送が早い、使い勝手が良い…
などいくつか頭に浮かぶと思います。
人々はなぜAmazonを使うのか分析して4つのポイントに整理してみました。
価格が安い
Amazonはリアル店舗よりも他のショッピングモールよりも安いと思っている方も多いのではないでしょうか?それには秘密があります。
出店数が多いと、1つの商品でも多くの店舗が取り扱います。1つの商品につき、大きく表示されるのは1店舗のみです。それはAIで判定されているそうです。
その大きく表示される1店舗になるためには、価格が重要な要素の1つと言われています。価格が安くなれば、それだけ大きく表示され目立つため、売り上げが高くなるのです。
よって、価格競争が起き、価格が安くなっていくことになります。
商品数が膨大
Amazonの商品登録数は、2億以上と言われています。
当初、書籍から始まったのですが、いまや多分野に及び、たいていのものはAmazonで買えてしまいます。
使う側から見れば、まずはAmazonで探して無ければ、他のECショップへ行くような流れとなっています。
利便性が高い
Amazonは注文して翌日に届くってすごいですよね。当日に届くこともあります。
欲しいものがすぐに手に入るのは、リアル店舗の特権でした。しかしAmazonプライムに入れば、足をわざわざ店舗に運ばずに、すぐに手に入れる利便性は素晴らしいです。
しかも、映画やドラマが見放題、音楽が聴き放題などのサービスもついています。
わたしの場合は、当初そんな急ぐほど欲しいものはなかったので、翌日配送は無くてもいいかな?と思いましたが、様々な付加価値があったため継続しています。
金額的にも月額500円程度と安価なのも「わざわざ解約することもない」と思わせる、絶妙な金額設定となっています。
翌日配送が普通になった現在では、「3営業日以内に配送」と書かれていたら「遅いのでやめようかな?」と思うほどになっています。
利用者が欲しいものを把握する最新システム
膨大な商品を支える巨大なシステムは、24時間365日動き続けいつでも注文可能です。注文時などに、アップセル(より高付加価値の商品を提案する)やクロスセル(おすすめ商品を提案する)が随所にされて、つい買ってしまった経験があるのではないでしょうか?
商品を買ったあとにも、メールで欲しいと思うものを次々と提案してきます。
これはAIを使って、人の心理に基づいた商品を選択しているのです。閲覧した商品、購入した商品や個人情報を元に様々な趣味嗜好を分析しています。
このように、あなたの欲しいものは、すべて把握されているのです。
Amazonは、これだけの最新技術を使ったシステムを常にアップデートして精度を高めています。
日本で成功したECサイトの事例
上記を見ると、商品数、価格の安さに加えて、AIなどの最新のシステムの導入しているAmazonに対抗するのは無謀だとわかったと思います。ここでは、そのAmazonがあるにもかかわらず、成功した2つの事例をご紹介します。
売り手との関係性を重視したアスクル
アスクルは、買い手中心のAmazonとは違って、売り手にも着目をおいています。メーカー直販を行うことによって、売り手とWinWinの関係を作って、お互いに有益となるサービスを提供しました。その結果、良い商品を小ロットから安価で素早く提供できるようになったのです。
現在アスクルの商品数は400万程度とAmazonに比べたら数十分の1ですが、文房具に特化したなど専門性を出し、Amazonにはない商品を提供していることも成功要因の1つがと考えられます。
専門性と独自データで訴求するモノタロウ
モノタロウはネジ・ボルト・釘といったものから電動工具、作業工具、袋・マスクなど安全用品まで種々雑多な間接資材を扱っています。
このような商品から専門性が高く、職業や趣味が限られます。
その特殊なデーターを集め、活用すれば誰にどのタイミングで進めれば購入してもらえるか把握できるデーターベースが構築できます。
それに合わせて、ユーザーに提案していくだけで、購入率が高まるのです。
モノタロウは専門的な商品とそれに特化したデーターベースを構築することによって、成功しました。
小規模店舗がECサイトで売上アップさせる方法とは
Amazonに凄さがわかった、成功している事例もわかったのではないでしょうか。
それでは、実際にあなたのショップにはどのようにすればよいでしょうか?
いくつかの成功例を分析し、以下の3つの秘訣にまとめました。
ここでしか買えない専門店にする
Amazonが2億商品を扱っているといっても、ない商品もあります。前述したように、まずはAmazonで調べてからない商品は他のサイトで調べる流れとなっています。
前述した例の場合、Amazonでないオフィス関連商品だったらアスクルへ、ねじや工具などはモノタロウへの流れを作っています。一度購入すれば、メールなどの案内をしてAmazonからの流れでなく直接サイトに来るような工夫もしています。
ターゲットを絞り込む
上記専門店にした場合は、必然的にターゲットも決まってきます。
アスクルはオフィスの事務員、モノタロウは建設関係、自動車関係などが主なターゲットとなるでしょう。そのターゲットに向けて、欲しいものを発信していきます。
- ホワイトボードを買ったら定期的にマーカーをお勧めする
- ホチキスを買ったら、切れるタイミングで芯をお勧めする
- ドライバーを買ったらねじやさび止めをお勧めする
これは、簡単に考えるのではなく様々な因果関係によって計算されていきます。
データーマイニングという、データーを活用して広大な鉱山から金脈を見つけるというものがあります。
有名な話では、「おむつを買う人は一緒にビールを買う人が多い」というものです。その因果関係をデーターマイニングにて発掘し、お勧めすれば購買率が高まります。
簡単に言えば、おむつを買う人にターゲットを絞って、ビールをお勧めするということです。
実際は、年齢や趣味嗜好など複数のカテゴリーに絞って、最適な商品を提案するような施策をします。
独自のサポートに力を入れる
顧客との関係を築くためには、きめ細かなサポートが必要です。日本人は「おもてなし」という言葉があるように得意分野です。
それは、海外で始まったAmazonに勝てる要素だと考えます。Amazonは購入商品のお伺いはメールや返金保障などはありますが、まだまだ不足していると思っています。
例えば、上記でも例に出した必要なタイミングで必要なモノを提案するなどです。
- コピー用紙が切れるタイミングで商品をお勧めする
様々なデーター収集すれば、
- 妻の誕生日にレターセットを提案する
ようなこともできます。
ひとつひとつの名前、住所、購入履歴を見ていくと単なるデーターではなく、顔を思い浮ぶ人間だと感じられます。
どこに住んで、誰と住んでいるのか?どんな家族構成で誰のために商品を購入したのか?購入履歴を見ればなんとなく想像できてしまいます。
膨大な顧客データを抱えるショップの場合は難しいかもしれませんが、小規模店舗だったらこのようなこともできてしまいます。
①ホチキスを購入
②定期的に芯の購入を促す
③顧客は芯を購入
④これまでの購入タイミングで芯の購入を促す
⑤子供の誕生日にはホチキスで作ることができる工作セットをおすすめする
このように、かゆいところまで届くようにデーター活用するのは日本独自の文化ではないでしょうか。
定期的にアンケートをとって、使用状況を尋ねることも一つの手です。何か問題や要望があれば改善して、アフターサービスを強化していくことができます。
機械的ではなく、人間的にサポートすることはAmazonは苦手なところなので、あなた独自のサポートができるか考えてみましょう。
それを、もしシステムでできるようになったらAmazonにも勝てるかもしれません。。。
まとめ
リアル店舗からECサイトを作って、オンライン店舗に移行する方も多くなってきています。
しかし、ただ単にECサイトを作っても誰も買ってくれません。
「DX化をやるために、オンライン化をしなければ!」とアイデアなしで始めてみても失敗することが目に見えています。
今回ご紹介した、3つの秘訣を行うことが重要です。最初は3つすべて行うのではなく、1つでも他にはない独自性を出していくことから始めてみて下さい。
もしそれを行っても顧客が増えない場合は、求められているものではないかもしれません。その際にはまた別の独自性を考えて改善していくことを繰り返しましょう。
あなたしか扱っていない商品、特殊な人向け、画期的なサポート、それを全面に出しユーザーにとって必要なサービスを常に考えることが必要です。
今回事例に出したアスクルやモノタロウなど成功しているECサイトを参考に、あなたのサイトにも適用できるか考えてみればアイデアが浮かんでくると思います。同じ業種でなくても他業種で成功しているものも参考になります。
それでも、「独自性なアイデアが浮かばない」と思っている方は以下をご参照ください。
マイクロソフトの創業者のビルゲイツでさえもこう言っています。
自分が出したアイデアを、少なくとも一回は人に笑われるようでなければ、独創的な発想をしているとは言えない。
笑われてもそれが必要な人もいるかもしれません。良いと思ったアイデアを実践すればそれば独自性となって必要な人に求められてくるでしょう。
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