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あなたの会社の情報は、お客様の役に立っていますか?
あるファッションサイトのジーンズが魅力的で会員登録して購入したものの、翌日から買う予定もない商品のレコメンドメールが毎日のように届いてくる…、期間限定のキャンペーンにつられて登録しただけの旅行会社の公式LINEアカウントから、ツアーの紹介メッセージが何度も届く…。こんな経験をしたことがある方は、少なくないのではないでしょうか?
また、それはweb上だけでなく、リアルの店舗でも頻繁に起こっていることかもしれません。将来的にほしいと思っていても今は買うつもりはない、そんな商品を見るためだけにたまたま通りがけに入ったお店の接客担当から「どんなものをお探しでしょうか?」「この商品はお客様にお似合いだと思いますよ!」としつこく営業をかけられたらどうですか?小心者物の私だったら、無言で立ち去ります。若かりし頃、ファッショングッズで有名な◯井で逃げられなくなって、半ば無理やり買わされた苦い経験もあります(汗)。
あなたはいかがでしょうか?もしかして、そのお店に足を運ばなくなってしまうかもしれません。
このように、誰でも求めてもいないものを勧められることは気持ちの良いものではありませんが、実際にはあらゆるシーンで行われています。
そのため、アプローチしたお客様の中で購入に至る率は5%にも満たないなんて企業も少なくありません。そしてそのほとんどは、お客様がどの程度自社の商品やサービスに興味があるかを企業側が認識できないことが原因です。
自社のHPを見たからと言って、問い合わせをしたいほどの動機付けがあるとは限りませんし、会員登録したからと言って継続的に商品を購入したいと思っているかどうかはわかりません。
それがもし、お客様の興味の度合を測り、適切なタイミングで適切なアプローチを取ることができたらどうでしょう?ほしいと思った時にほしい情報が手に入るので、成約率や購入率は大幅に上がるのではないでしょうか。さらに、そのアプローチをお客様の状況に合わせて自動化することができれば、営業効率も大きく上がるはずです。
それを実現できるのが、マーケティングオートメーション(MA)です。
マーケティングオートメーションとは?
MAを改めて定義すると、見込み客の情報を管理し、一人ひとりの興味関心に合わせたコミュニケーションを行うことで、成約に至る確率を高めた状態で営業プロセスに引き渡す仕組み、あるいはそれを実現するためのデジタルツールのことです。
多くの顧客を抱えている企業にとって、すべての顧客を一括りにして同じコミュニケーションを取ることはニーズのミスマッチを生んでしまい、下手をするとブランドイメージの低下につながってしまう可能性もあります。また、逆に一人ひとりに異なるコミュニケーションを取ろうとすると、手動で行うと時間がいくらあっても足りません。
そこをある程度パターン化し、顧客の見込み度合に応じて適切なコミュニケーションを自動的に行うことができるのがMAです。
2014年から日本でも徐々に普及し始めましたが、現在では導入企業は急速に増え続けており、2020年の国内市場規模は420億円に達すると予測されています。最近では大企業だけでなく、中小企業でも導入される事例が少なくありません。
その背景として、昨今はスマートフォンやSNSの普及により、時間や場所に関係なくあらゆる情報にアクセスできるようになったことが挙げられます。これだけ情報過多の現代では、顧客が心から興味を持った情報しか見てもらうことはできません。
MAは、その中でも顧客が本当に求めているタイミングで、本当に求めている情報を効率よく確実に届けるのに最適なのです。
どんな企業に必要とされるのか?
非常に便利なMAですが、もちろんすべての企業が導入した方が良いわけではありません。導入には一定のコストがかかるので、以下に該当するかを確認したうえで、自社にとって今本当に必要かどうかを検討しましょう。
膨大な顧客リストを持っている
MAの運用にあたって重要なのが、見込み客の管理。氏名やメールアドレス、会社名といった情報だけでなく、HPへの訪問履歴やメールの開封、セミナーの出席などの行動も記録し、それぞれの状況に合わせてどのチャネルからどういったアプローチをするのがベストかをトライ&エラーしていきます。
そのため、顧客リストが少なすぎると、顧客の傾向をつかみづらく、効果的な運用パターンを探すことが難しいと思われます。少なくとも数千~数万の顧客を抱えている企業の方が、導入による成果は大きいです。そのため、コンテンツを充実させて、顧客リストを増やしていく施策を続ける必要があります。
HP、SNS、メルマガなど複数のチャネルを活用したマーケティングを行っている、もしくは今後検討している
複数のチャネルを利用しているものの、それぞれのチャネルがどのような層に届いているのかを把握できていないという状態を一元管理できるのもMAの良いところ。
特定の顧客がどのチャネルから情報を得ているのかを理解することで、似たようなメッセージを異なるチャネルで配信するようなことはなくなり、顧客の見込み段階に応じた適切な順序でアプローチすることができます。
また、現在はHPしか活用していないという企業も、これを機にMAツールを導入するのも良いかもしれません。というのも、メール配信機能やSNSへの拡散機能を備えたツールも存在しているため、今後新たに異なるツールを導入してそれぞれ別々に管理するなどということもなくなるからです。
顧客ごとに異なるアプローチができていない、もしくはアプローチの効率が悪い
自社のメルマガに会員登録しているお客様すべてに対し、まったく同じ内容の文面を送ることは適切ではありません。
例えば、ファッションサイトで女性ものを見ている顧客に対し、男性向けのファッションのレコメンドを送っても、当然効果は期待できませんよね。一人ひとりの見ているページやチャネル、行っているアクションによって、自社の何に興味関心を抱いているかは異なりますし、それによって伝えるメッセージも変わってきます。
MAを活用することで、求める顧客に対して求める情報を配信することができます。
導入の前に考えるべきは、まず何をしたいのか?
MAにはさまざまな機能がありますが、導入するだけですぐに成果が出るものではありません。導入後にやるべきことも多いので、運用担当者のスキルや知識レベル、どれだけのリソースを割けるかによって打てる施策や期待できる効果も変わってきます。
導入したは良いものの、使いこなせずにコストだけが垂れ流しになってしまうことのないよう、まず考えるべきは目的です。
MAを活用して何ができるようになると成功したと言えるのか、具体的なゴールを設定しましょう。
現在接点を持てない顧客に対しどのように興味を持ってもらえるのか、どんな顧客にどんな情報を届けると購買につながるのかなど、導入前にシナリオを作ってシミュレーションをしておくのも良いかもしれません。
ちょっと前まで、MAツールは高額ツールとして、導入は躊躇していた企業も多くありました。しかし、最近になってZohoなど安価な海外製のMAツールもリリースされています。これから、お手軽に導入できる企業も増えてくるでしょう。DX化の登竜門としてMAツールを検討してみてはいかがでしょうか?
ただし、海外ツールはUI独特で日本人が使うには、慣れるまで時間が必要です。
まとめ
MAがどのようなものか、理解していただけましたでしょうか?今回は概要を説明させていただきました。ポイントとしては以下の通りです。
- MAは見込み客を効率よくファン化できる
- MAは営業効率を高めることで売上UPや経費削減につなげることができる
- MAは目的が曖昧だとその効果を十分に活用することができない
まずは自社には必要なのか、必要だとしたらどのように活用できるのかを明確にしたうえで、導入の準備をしていくと良いでしょう。
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