前回の記事では、マーケティングオートメーションが営業効率を高めるために最適ということをお伝えしました。しかし、ここで考えるべきなのは、営業効率を高めたいすべての会社にとってマーケティングオートメーションは役に立つのか、という点。その答えは、Noです。
目次
MA導入前に検討しすべき6つの項目
MAツールは顧客データをもとに追跡していくものなので、顧客データを取得できる媒体がなかったり、そもそも顧客データがあまり管理されていない場合は、宝の持ち腐れになってしまいます。具体的には、以下に該当する場合は、マーケティングオートメーションを導入するのはまだ検討し直した方が良いかもしれません。
①顧客リストが少ない
②HPのPV数が少ない
③HPのコンテンツが充実していない
④HPの登録フォームが使いづらい、もしくは存在しない
⑤マーケティング・web担当者がいない、もしくは時間が割けない
⑥メルマガやLINEなど複数のチャネルを持っていない
ひとつずつご説明しましょう。
①顧客リストが少ない
こちらは以前の記事でも触れましたが、顧客の情報が少ないとパターン化することが難しかったり、そもそもお客様に手動でアプローチした方が早い場合があります。できれば数千~数万単位の顧客データがあるとマーケティングオートメーションの効果を十分に発揮することができます。
また、顧客の個人情報などの不変的な情報だけでなく、どこで接点を持ったのか、どこまで関心を持っていただけているのか、すでに取引があるお客様に対しては取引状況などの情報があると、その状況に応じたアプローチを取ることができるので理想的です。
②HPのPV数が少ない
マーケティングオートメーションはHPの顧客情報と紐づけるケースが多いので、HPの訪問状況や滞在時間は非常に重要な情報となります。
そのため、PV数が極端に少ない場合は、お客様とweb上で接点を持つことが難しくなるので、まずはHPを見てもらうために、タイトルや記事などにキーワードを埋め込む、ネット広告を打つ、ブログ記事を更新し続けるなどで検索エンジン上での順位を上げること(SEO対策)を優先しましょう。
HPのアクセス状況を見るには、Googleアナリティクスの導入が必要です。それが設定できていないと、把握ができなくなり非効率な対策しかできません。
そのため、有識者が必要となります。
③HPのコンテンツが充実していない
とはいえHPのPV数が高ければそれで十分かと言うと、そうでもありません。実際にHPを訪れたユーザーが求める情報を提供できているか、という点もとても大切です。HPで興味を持たれないと最悪の場合、その時点でお客様からの信頼を失ってしまい、次の取引につなげることが難しくなってしまうからです。
自社ならではの強みや業界との比較、商品特性など、顧客がどんな情報を求めているかを既存のお客様の意見などを参考に検討し、コンテンツに落とし込むことで、HPとしての価値が上がるだけでなく、それ以降のお客様へのアプローチの方法も見えてきます。
コンテンツが興味あるかどうか把握するのも、訪問者の行動や滞在時間を分析する必要があります。すなわち、Googleアナリティクスの導入が必要となります。
④HPの登録フォームが使いづらい、もしくは存在しない
これは上記①に関連してきますが、HPからメルマガや資料請求のために個人情報を入力して登録する際、入力項目が多かったり操作が面倒だと感じる場合は、登録率、すなわち顧客データの獲得率も下がる傾向があります。
ここでは詳しい説明を省きますが、これを対策することをEFO(入力フォーム最適化)といいます。
EFO(エントリーフォーム最適化)については詳しくはこちら↓をご参照ください。
https://aka-link.net/efo-uriage-up/
資料を登録フォームに入力せずに、無条件でダウンロードできる形式にしてある場合はもってのほかです。まずは自社のHPの登録フォームが機能しているかどうかをチェックしてみてください。
⑤マーケティング・web担当者がいない、もしくは時間が割けない
マーケティングオートメーションは社内の個人情報を扱うので、完全に外部に丸投げというわけにはいきません。シナリオの設計などは外部のベンダーよりもお客様と直接接している営業担当の意見を聞きながら行った方が精度の高いものになります。
したがって、社内のマーケティング担当、もしくはweb担当者が外部ベンダーと打ち合わせして進めていくことをオススメします。また、導入した後も随時調整は必要なので、そこに時間を割けるかどうかも事前に検討しましょう。
Googleアナリティクスの設定や分析には、これらの担当者が必要となります。MA導入のみならず、社内のDX化推進を考えている場合は、DX人材が必要です。DX人材とは簡単に言うとITと業務を繋ぎ、DXを推進する人です。将来的には1企業1DX人材が必須となってくると予想されるので、人材確保や育成を検討しておきましょう。
⑥メルマガやLINEなど複数のチャネルを持っていない
複数のチャネルがないとMAツールを導入してはいけないというわけではありませんが、チャネルの数が多いほど、これまでバラバラだったチャネルを一括管理することができるので大きな効果を実感できるはずです。
チャネルを持っていないとMAの恩恵が受けられないので、もったいないかもしれません。
それぞれのチャネルでどの顧客からアクションがあったかわからない、といった事態を防ぐことができます。
MAツール導入のタイミングで見直すのも一つの手
上記に当てはまった場合でも、マーケティングオートメーションの導入を機に改めて自社のマーケティング戦略を見直してみるのも良いかもしれません。
MAツールの中にはメール配信機能やLPの作成機能が付いているものもあるので、まずはHPの改修、次にメルマガの運用、それができたらMAツールの導入、と段階的に行うよりもスピーディーに進めることができるでしょう。
まとめ
「DX化するためにMAは必要だ!」とツールありきで導入して、失敗するケースもよく見られます。最近は安価なツールがリリースされていますが、それでも導入や運用するとそれ相応の金額が発生します。金額だけでなく、工数も相当使うことになります。
MAを十分に活用するためには、HPやその他のチャネルがしっかり機能していることが前提になります。まずは自社にとって現段階で本当に必要なのか、その前にやるべきことはないかを見直しましょう。
判断が難しい場合はお気軽にお問い合わせください。
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